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ニッキンFIT2016春

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老朽化したシステムの移行に不可欠な
「システムの可視化/見える化」とは

〜 システム再構築の鍵となる既存資産の洗い出しについて考える 〜

老朽化の著しいITシステムを抱えた企業にとって、「システムを見直したいが、どこから手を付けたらいいのか」という悩みは切実だ。システムの可視化や見える化は、レガシーシステムからの脱却を検討する上で重要なキーワードとなる。こうした問題を抱えた企業の実情を探りながら、とるべき対策について紹介する。

自社システムのブラックボックス化が進み
“中身が分からない”という問題

経営のスピードが求められるのに伴い、企業がそれに対応したITシステムを持つことは不可欠となっているのだ。しかし、早くからIT化に取り組んできた企業ほど、これまで膨大な開発費と保守費用を投じてきた自社システムの維持には、コストや要員、システムの柔軟性などさまざまな課題が伴う。既存システムの維持から変革への機運は高まっているが、現実には老朽化システムに対して危機感はあるものの、何ら手を打つこともできないまま今に至っている、というケースも多くみられている。ICTに十分な投資ができない企業が、新規開発よりマイグレーションに注目するのも時代の流れだと言えよう(図1)。

現行システム可視化の必要性

図1 現行システム可視化の必要性

事実、当社には、システムの老朽化の対策や、新規システムへの移行の問い合わせが後を絶たない。しかし、そうした企業に話を伺ってみると、「長年の開発の積み重ねの結果、現行システムのブラックボックス化が進み、中身がよく分からなくて手をつけられない」というケースが往々にしてあるのである。

特にメインフレームを中心としたレガシーシステムにおいては、プログラムの度重なる改修の履歴が残されていないうえに、システムが巨大化・複雑化してブラックボックスとなってしまった、というケースが少なくない。長い年月の中で新機能追加や業務変更によって利用されなくなった機能も残存するが、運用管理者でさえ不要資産を含むIT資産の全体像を把握しきれていないのが現状だ。それどころか、開発初期のドキュメントはもちろん、最新のドキュメントも存在しない、システムが属人化しているため、担当者が退職してシステムのことが分かる人間が誰もいない、といったケースもある。レガシーシステムの刷新を検討しようにも、システムの規模や実態をほとんど把握できていないのでは、何も始まらないのである。

システム再構築や刷新の方針を立てるにはまず、「既存システムを知る」ことが必要だ。このプロセスで得た情報をもとに、システム全体の可視化・見える化を図ることになる。

業務・機能・データの視点で
システムを見える化

では、システムの可視化、見える化は、具体的にはどういうことを行うのであろうか。まずは、ドキュメント、ソースプログラム、データ構造といった現行システムの資産をすべて分析し、レガシーシステム内にあるソフトウェアの全体像の把握を行う。ここで最初に行うのが資産棚卸である。ブラックボックス化されているものであっても、システムの中身を精査し、プログラムの使用状況などをドキュメント化する。使われていないプログラムや重複したプログラムを排除することで、有効な資産と不要な資産との切り分けが実現できる。これにより、使用、未使用はもちろん、不足、重複の資産一覧に資産関連図などのドキュメントが出力される。

システムの可視化・見える化は、「業務」「機能(アプリケーション)」「データ(処理)」の3つの観点で行う。業務の視点からの分析では、実際の業務プロセスのヒアリングや、既存ドキュメントの調査といった、コンサルティングによる情報の整理も行う。一方、機能およびデータの視点からの分析では、プログラムやJCL(ジョブ制御言語)を機械的に解析するツールを用いて、ソースやデータ構造に関するさまざまな情報をリポジトリ化する。ここで活用される可視化ツールは、各企業の要件にあわせてカスタマイズして適用される当社独自のツールで、現状のドキュメントとソースプログラムが一致していなくても、資産解析やドキュメント作成を可能な限り自動化する。ヒアリングなどの作業と合わせて、システムの可視化資料を提供する。データ(処理)の観点での可視化では、さらに入力項目を洗い出し、項目名(和名、記号)を規則に沿って登録するデータディクショナリーの整備、GO TO文や、未使用コードが至るところに存在しスパゲッティ状態にあるプログラムの整構造化を行うことで、プログラム仕様書を始めとしたドキュメントの作成、整理に繋げていく。

これまでシステムに関するドキュメントが不十分であった企業も、このプロセスにおいて最新のドキュメントが整理されれば、開発の履歴管理体制が整備できる。また、可視化によって、システムの運用、保守はもちろん、内部監査やシステム監査などにも使えるようになるだろう(図2)。

現行システム可視化の概念

図2 現行システム可視化の概念

青写真から具現化させる
独自マイグレーション技術

企業がシステム再構築というプロジェクトを進める上で、こうした現行システムの可視化は不可欠だ。可視化を行った上で、新規開発か、マイグレーションか、パッケージやクラウドで運用するのか、といった最適な方針を決めていくことが可能になる。

レガシーシステムからの脱却のための手段として、候補に挙げられることの多いレガシーマイグレーションだが、マイグレーションというと、どうしても「ツール変換によるプログラム書き換え」のイメージがつきまとう。しかし、40年を超えるシステム構築のスキルとノウハウを持つ当社では、長年に渡るマイグレーションの経験とノウハウ、特許を取得した独自技術を融合し、「変換ツールありき」ではなく、既存システム資産の棚卸や移行性の検証など上流工程に力点を置いたサービスを行うことで、高品質なマイグレーションを実現している。

 

 

過半数の企業のITが
“ブラックボックス化”している

プログラム全体の構造が分かりにくいスパゲッティ状態になっている「ブラックボックス化」は、多くの企業にとって深刻な問題だ。当社は、以前「ITシステムのブラックボックス化についてのアンケート」を実施したところ、全体の57.1%が「ブラックボックス化している」と回答、汎用機やオフコンユーザだけを見ると、76.6%という数字になった。

ブラックボックス化の主な要因として、該当者の過半数が「仕様書やマニュアルなどドキュメントがない」および「改修を重ねてシステムが大型化・複雑化している」といった点を挙げている。また、汎用機ユーザーだけを見ると、「改修を重ねてシステムが大型化・複雑化している」が要因のトップに挙げられているほか、「特定ベンダーの独自仕様で構築される」こともネックになっている。

ブラックボックス化の弊害は何だろうか。最も多い回答は、「ビジネス変化に迅速に対応できない」ことで、「システムダウンや障害発生時に対応が迅速にできない」、「システム改修時のトラブル発生」などを上回った。特に汎用機ユーザーでは76.3%と、ビジネスの変化への対応の危機感が顕著となっている(図3)。スピード経営のためには柔軟なITが不可欠となるが、ブラックボックス化はそれを阻害する大きな要因となっている現状が浮き彫りにされた形となった。

ブラックボックス化の弊害

図3 ブラックボックス化の弊害

 

 

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マイグレーション事業本部
Tel:03-3493-0032(ダイヤルイン)
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