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セミナーレポート
反響にお応えして再度開催 〜 マイグレーションによるシステム再構築の勘所からマイグレーションプロマネが語るプロジェクト成功の秘訣 〜 本年6月に開催した当社マイグレーションセミナーでは、多数のご参加を賜りまことにありがとうございました。多くの反響やお問い合わせにお応えするため、このほど9月13日(金)に東京・品川区の本社セミナールームで、最新の事例も交えて同セミナーを再度開催しました。残暑厳しい中、ご来場いただきました皆様に深く御礼申し上げます。 セミナーは前回同様に2部構成を採り、第1部ではマイグレーション事業本部担当部長の中本周志より、マイグレーションを成功させるためのポイントや当社の強みであるリライト型マイグレーションの要素技術を、第2部では同本部マイグレーション推進グループの辻村幸博より、実際のマイグレーションプロジェクトで発生しやすい課題とその対策を、現場で対応にあたったプロジェクトマネージャーの生の声としてご紹介しました。 第1部「マイグレーションで実現するレガシーシステム再構築」 当社マイグレーション事業本部 担当部長 中本周志 「マイグレーション」という言葉を耳にしたとき、多くの方はレガシーシステムとそれに伴うデータをオープン系システムの上に再構築する作業をイメージされると思います。しかし、一口にレガシーシステムの再構築と言っても、エミュレータや仮想化技術を活用することで既存プログラムの中身を変更することなく移行する「リホスト」から、スクラッチでシステムを作り直す「リビルド」まで、その実現にはさまざまな手法があります。 これらの手法に対して、システムズは「リライト」と呼ばれる方式を主に採用しています。リライトとは、プロプライエタリなCOBOLや、NATURAL・Q言語・RPGなどの4GL(第4世代言語)で書かれた既存プログラムの機能を解析し、オープン系COBOLやJavaなどに書き直す手法を差します。既存システムの機能が新システムに継承されるため、一から仕様書を書き直さなければならないリビルド型の再構築に比べて短期間・低コストでマイグレーションを完了できるのが大きな特徴です。また、エミュレータ等を使うリホスト型の再構築の場合、レガシー環境で開発されたアプリケーションが残存することになるため、移行後も十分な保守・運用コスト削減効果が得られない場合がありますが、リライトを行えばレガシーシステムからの完全な脱却が可能なので、IT人材の世代交代等にも対応しやすくなります。
しかし、リライト型のマイグレーションでは、異なる言語でありながら同一のふるまいを見せるようにプログラムを変換する必要があるため、解析や他システムとの連携、データの移行等に高度な技術を要します。今回のセミナーでは、リライトを試みたものの変換ミスを完全に解消することができずマイグレーションを中断せざるを得ない事態に追い込まれた他社事例なども紹介しましたが、このようなリスクに対して当社では特許取得済の独自技術も含む手法で、プログラムの変換作業を最適化していることを説明しました。 中本からは、実際のマイグレーション作業に入る前段階として、既存システムに含まれる資産の“棚卸し”を行うことが重要という点を強調してお伝えしました。既存の全プログラムを丸ごと移行した場合、ユーザーの再教育など業務への影響は最小限になると期待できますが、一方で何年も稼働していない不要なプログラムや、長年改修を重ねる中でシステム内に重複して存在する機能などもすべて変換することになり、マイグレーション作業の工数を肥大化させるばかりか、変換ミスにもつながります。 当社が手がけるマイグレーションプロジェクトでは、システムのログやJCLなどの分析、ヒアリングなどを通じてまずお客様のソフトウェア資産を可視化し、移行対象資産と不要資産の仕分けをお手伝いするところから始まります。このプロセスを経ることによって、変換作業を効率的に進めることができ、マイグレーション後の保守性・コスト効率を一層高められるようになっています。 この日のセミナーでは、資産の棚卸しやプログラムの変換に使用している当社独自ツールのデモンストレーションを行ったほか、資産棚卸し結果のドキュメントなど、お客様にご提供している成果物のサンプルも実際にご覧いただきました。 当社独自ツールの画面を実際にご覧いただいたほか、出力ドキュメントのサンプルなどを配布しました 第2部「ベテラン マイグレーションPMが語る最新プロジェクト事例」 当社マイグレーション事業本部 マイグレーション推進グループ プロジェクトマネージャー 辻村幸博 セミナー後半では、当社が参画した最近のプロジェクトとして、4GLで書かれた基幹業務プログラムをオープン系COBOLへ移行完了した事例2件をご紹介しました。両プロジェクトとも1年半から2年あまりにわたる比較的大規模なプロジェクトで、うち1例は他のマイグレーションベンダーと協業する形のためスケジュール面で難易度の高い案件でしたが、結果的には大きな問題もなく両作業とも当初予定通りにカットオーバーを迎えることができました。 既存システムを動かしながら平行して変換作業を進めるため、大規模なプロジェクトでは変換対象のプログラムにも修正・変更が随時加えられる可能性があります。これを私共の用語で「追い上げ」と呼んでおり、プロジェクト中に追い上げが無いに越したことはありませんが、2年以上にわたるプロジェクトの場合は実に10回以上・500本強のプログラムで追い上げが発生しました。再変換だけでなく再度の疎通テストが必要となるため、このような場合テスト実施順の見直しや、追い上げ時期の調整でお客様のご協力をいただきながら対応してきました。 2年以上にわたる大規模なマイグレーションでは変換フェーズを3段階に分け、フェーズ1および2でそれぞれ全体の1割弱のプログラムを変換。フェーズごとに問題を解決しながら変換精度を上げていき、フェーズ3で全体の約8割のプログラムを変換するプロセスとすることで、リスクを分散しました また、当社では品質確保のため、疎通テスト後に新旧両システムにテストデータを入力し、出力結果が同一であることを確認する「比較検証テスト」の実施を原則的にご提案していますが、コスト都合等のため疎通テストまででよしとされるケースもありました。このようなケースでもDBコンペアなど比較検証テストに近い試験を行っていますが、いずれの場合も第1部でご紹介したように、プロジェクトの初期段階でソフトウェア資産の棚卸しなど移行性の検証を十分行っておくことが、マイグレーションの成功には不可欠であることを強調させていただきました。 当社ではこのような無料セミナーやイベント出展などを通じて、マイグレーションプロジェクトの最新動向を今後も随時皆様にお伝えしていきます。レガシーシステム再構築でお悩みの方、関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にご参加ください。 |
プログラム
14:00 | 【受付開始】 |
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14:30 | オープニング(ご挨拶/当日のアジェンダ紹介) |
14:35〜16:00 | マイグレーションで実現するレガシーシステム再構築
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< 休憩 > | |
16:10〜16:50 | ベテラン マイグレーションPMが語る最新プロジェクト事例
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16:50〜 | 質疑応答/マイグレーション(システム再構築)に関するご相談 等承り |
■セミナーに関するお問い合わせ
株式会社システムズ 開発事業本部 (システムズのホームページはこちら→)
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