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セミナーレポート

「レガシーシステム資産可視化で今すぐ始めるITモダナイゼーション」セミナー盛況裡に終了

塩漬けシステム可視化からホスト・VB資産の移行を変換デモで解説

セミナー受講風景

システムズは、6月23日(木)に東京・品川区のシステムズ本社セミナールームで、「レガシーシステム資産可視化で今すぐ始めるITモダナイゼーション」と題したセミナーを開催しました。“ITモダナイゼーション”というキーワードが注目されています。塩漬けになった自社システムを近代化したいが、まずどこから手を付ければいいのか分からない、というお問い合わせも増えてきました。こうしたニーズの高まりを受け、今回のテーマには定員を大幅に上回る事前申し込みをいただき、早々に締め切らせていただきました。当日も満席となり盛況のうちに終了することができ、改めてお礼申し上げます。

内藤正
当社の取締役
マイグレーション事業本部長の内藤正

開会に当たって、当社の取締役・マイグレーション事業本部長の内藤正から挨拶があり、当社はいち早くマイグレーション事業に着手したが、この10年でマイグレーションがようやくビジネスになってきたという印象だ。大きなコストや要員を投入して構築した企業のICT資産が現在危機に瀕している。昨今、IT投資はピークを迎えているが、まだまだこの状況は続くものとみられ、当社ではこれから本格的なマイグレーション時代を迎えるものと期待している。マイグレーションの提案だけでなくトータルサービスを提供していけるよう、ビジネスパートナーと協調しながらサービス強化を図りたい、と話しました。



中本周志
準備的モダナイゼーションセッション
担当の中本周志

セッションのトップバッターを務めたのは、当社の中本周志で、まずITモダナイゼーションの基礎を解説した後、「以前のようにいきなり中核的・再構築的モダナイゼーション(リライトなど)を依頼してくるのではなく、現行システムの可視化サービスに対するニーズが高まってきた」と、企業の動向を紹介しながら、塩漬けシステムに手が打てないままでいる企業の実態と課題を紹介しました。続いて、可視化とはどういうことを行うのか、可視化の機能とは何かについて触れ、資産棚卸や日本語データディクショナリーの整備、プログラムの整構造化、ドキュメント作成などを行うことで、次のステップを明確化できることと強調しました。

続いてPoC(概念実証)がレガシーシステム再構築でどういう役割を果たすか、という話題に転じ、レガシー資産可視化からPoCを経て、最適なシステム再構築の方針を策定できることを説明、その実施方法について触れました。

ホストとWindowsのモダナイゼーションを解説

大島理史
レガシーホストモダナイゼーションを
解説した大島理史

続いて、当社マイグレーション事業本部プロジェクトマネージャーの大島理史からは、レガシーホストモダナイゼーションの見地から、事例を中心に紹介が行われました。

まず、異言語マイグレーションの事例では、Q言語からより将来性のある言語への移行を目指した建設会社が、スクラッチ開発もパッケージの導入も頓挫した後にマイグレーションを選択、移行フェーズを3つに分けたリスク分散を行うことで無事ホストを撤廃しながらコスト削減も実現した例を紹介しました。このほか、NATURALからの脱却を目指した事例では、オープン化をきっかけにデータセンターにクラウド環境を構築したことで、リソースの迅速な増減や開発コスト削減などの成果を上げた、といった話も紹介しました。

このほか、ERP化を実施した後、未対応部分のみマイグレーションを実施しアドオンに比べ4分の1のコストダウンを実現した例、オープン環境(Linux)への移行でコストダウンに成功した例など、さまざまな事例を取り上げました。さらに、現場の視点から、マイグレーションプロジェクトの推進上の技術的なポイントと課題についても解説しました。

板倉俊幸
Windowsレガシー/VBモダナイゼーションを解説した板倉俊幸

最後のセッションは、Windowsレガシー/VBモダナイゼーションについて、開発事業本部のプロジェクトマネージャーの板倉俊幸が解説しました。板倉は、「現状分析も不十分のままコストだけでマイグレーションを選ぶ企業もあるが、果たしてそれでいいのか」と問いかけ、当社では方向性診断により、お客様に最適な方策を提案していることを強調しました。

続いて、VisualBasic(VB)アプリの移行方法について図表を使って分かりやすく紹介、VB6.0からVB .NET2012/2015へは直接アップグレードはできないため、一度VB .NET 2003〜2008にアップグレードした上で2012/2015に段階的アップグレードする必要があることや、サードパーティ製品では注意が必要であること、などの注意事項を解説しました。これらについては、実際にMicrosoftアップグレードウィザードを使ったVB変換デモにより、エラーの発生や修正方法なども披露しました。

さらに、VBマイグレーション事例を紹介、Microsoftアップグレードウィザード後のエラー数が175,000もあった生産・販売管理システムなどについて解説しました。最後にAccess97からAccess2003、Access2003からAccess2013といったマイグレーションの事例にも触れ、当社が行っているAccess解析サービスについて概説しました。

デモ画面
VBアップグレードもプログラムを動かしながら紹介

講演終了後にはホスト、Windowsそれぞれのプロジェクトマネージャーなどが同席し、受講者からの質問や相談に個別に応対させていただきました。

質問コーナー システムズブース システムズブース
定員オーバーで受講受付を締め切ったほど。
当日も大盛況となった。
リドキュメント出力サンプルや変換仕様書などの資料閲覧コーナー 閉会後の質問や相談には
プロジェクトマネージャーたちが対応

今回参加いただけなかった方、また今回のセミナーの内容にご興味をお持ちの方は、お気軽に当社までお問い合わせください。次回は9月上旬に開催の予定です。

プログラム


14:00 受付開始
14:30 オープニング(ご挨拶/当日のアジェンダ紹介)
14:40〜15:10

< session1 > 準備的モダナイゼーション セッション

塩漬けシステムの実態を見える化する「レガシー資産可視化」アプローチ
準備的モダナイゼーション手法「リドキュメント」「リファクター」解説

「モダナイゼーション9つの手法」のうち、準備的モダナイゼーションをテーマに、既存システム資産のドキュメント再整備の「リドキュメント手法」および、ソースコードの設計改善を行う「リファクター手法」を取り込んだ、システムズのレガシーシステム資産に対する可視化アプローチをご紹介。
・なぜレガシー資産の可視化が重要なのか?
・準備的モダナイゼーションでの「リドキュメント」「リファクター」とは
・システムズの提唱する「可視化」アプローチ
・準備的モダナイゼーションから中核的モダナイゼーション「リライト」へ

マイグレーション事業本部
担当部長 中本 周志

15:10~16:00

< session2 > ホストレガシーモダナイゼーション セッション

マイグレーション技術者が変換デモと事例で解説!
失敗しないメインフレーム リライト移行の勘所

マイグレーション事例のこれまでと最新適用例より、既存システム見直しのコツを移行のプロが解説。モダナイゼーション手法「リライト」による、汎用機上の4GL(第4世代言語)からCOBOLへの変換移行事例のほか、最新の事例としてオンプレミスからクラウド基盤を活用した移行事例などを、変換ツールデモも交えて解説。

マイグレーション事業本部 開発グループ
プロジェクトマネージャー 大島 理史

16:10~17:00

< session3 > Windowsレガシー/VBモダナイゼーション セッション

サポート終了後の今こそ!マイグレーションでWindowsサーバ移行対策
〜 VBアプリ資産の .NET化移行のポイントを変換デモと事例で解説 〜

既にサポートが終了したWindowsServer2003上で稼働していた、VBで開発されたアプリケーションの再構築問題が再燃しています。本セッションでは、マイグレーションプロバイダとしての経験に基づき、WindowsOSが変わることでそのまま稼働出来ないアプリケーションをどのようにバージョンアップ、移行するか? VisualBasicの変換ツールによるマイグレーションデモも交えてご紹介。

開発事業本部 ソリューション開発グループ
プロジェクトマネージャー 板倉 俊幸

17:00 質疑応答/マイグレーション(システム再構築)に関する個別ご相談承り

 

■セミナーに関するお問い合わせ
株式会社システムズ 開発事業本部 (システムズのホームページはこちら→)
TEL 03-3493-0032(ダイヤルイン)
受付時間 9:00〜17:45(土・日・祝日を除く)
FAX 03-3493-2033(24時間受付)