「塩漬けシステム再生!今取り組むべき、
ITモダナイゼーション」セミナーを開催
〜 老朽化しブラックボックス化したシステムを確実に蘇らせる特効薬 〜
システムズは、2月22日(水)に東京・品川区のシステムズ本社セミナールームにて、「塩漬けシステム再生!今取り組むべき、ITモダナイゼーション」と題したセミナーを開催しました。当社の2017年最初のセミナーとなり、古くなってしまった塩漬けシステムやブラックボックス化したシステム解決の確かな糸口となる本セミナーに、今回も多数の企業情報システムのご担当者様がご参加くださいました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
熱心にセミナーを聞く受講者
当社のマイグレーション事業本部
本部長の内藤正
開会に当たって、当社のマイグレーション事業本部 本部長の内藤正から挨拶があり、「今期48期を迎えた当社のマイグレーションサービスも開始から20年が過ぎ、この間、多数の事例に対応し、試行錯誤しながらさまざまな経験を得てきた。現在では、各工程でツールを整備し、プロセスそのものを確立したエンジニアリングマイグレーションというサービスも提供している。また、お客様からトータルでサポートして欲しいというニーズもあり、当社が提携するビジネスパートナーと一緒にトータルソリューションとしての事業も展開している」と話しました。
開発事業本部
ソリューション
開発グループ
プロジェクトマネージャー黒沢賢
次に、当社の開発事業本部 ソリューション開発グループ プロジェクトマネージャーである黒沢賢が準備的モダナイゼーションの必要性とその具体的なプロセスを解説しました。「モダナイゼーションをトラブルなく成功するためには、上流工程に深く切り込んでサポートしていく必要性を感じている」と語り、上流工程となるリドキュメント、リファクターなどを利用しながらアセスメントを行い、中核的/再構築的モダナイゼーションへとつなげていくことが成功の秘訣であると伝えました。
次に企業が抱えるITの課題を切り口に、2つの問題点を黒沢が提示しました。「1つはシステムのブラックボックス化。2つめはシステムを再構築する中での複雑化である」と語り、既存のシステムに問題がある企業は、準備的モダナイゼーションの深堀りが大切であり、いわゆる一般的なコンサルティングのアプローチではなく、現場を可視化し診断し、どのようにシステム化していくかまで踏み込んだ上で、経営判断をしていくアプローチが有効的であると強調しました。
上から降りていく一般的なアプローチではなく、現場の可視化が大切
具体例として、2015年から当社でスタートしている、可視化技術をベースにした「総合診断サービス」を挙げ、「システム見える化のスペシャリストである当社ならではのノウハウで、企業現行システムを可視化・診断・理想的なシステム構想まで提案することで、より安定的な運用が実現する」と語り、実際に総合診断サービスを取り入れた企業事例などにも触れ、セッション1-1は終了しました。
開発事業本部
マイグレーション開発グループ 富樫光
続いて当社開発事業部 マイグレーション開発グループ 富樫光が、「コードクローン分析」というモダナイゼーションの最新動向について解説しました。
「コードクローンとはプログラム内に内在する類似するコードや一致するコードのことの総称で、一般的にコードクローンが多いシステムは保守性が下がると言われている。このコードクローンの検出、除去、品質測定などを研究し、マイグレーションで応用できるよう検討されている」と話し、「現在でも棚卸というフェーズでシステム資産のスリム化を行っているが、そこでコードクローンを利用しさらなるスリム化を実現すべく、2015年から産学連携で研究している」と説明した後に、「ソースコードの類似を分析することで、システム資産や、変換作業、比較検証テストの量も同様に削減できる。また、現在研究中のテーマであるJCL類似を分析することでプログラム単体と組み合わせ品質を分離でき、テスト効率の向上に繋がると期待されており、結果、全体コストの49%が削減できるイメージだ」とコードクローン分析のメリットと将来性について説明し、セッション1-2は終了しました。
コードクローン分析による効果
マイグレーション事業本部
企画推進部 部長 中本周志
最後のセッションではマイグレーション事業本部 企画推進部部長の中本周志が、「移行事例と変換デモからわかる既存IT資産の中核的モダナイゼーション」について解説しました。
まず、システムズのマイグレーション事業の経緯を説明し、次に本題であるリライト型モダナイゼーションを例にとったロードマップを棚卸、移行検証、変換といったステップで紹介しました。中本は「ポイントとなる点は、変換後に疎通テストを行いさらに比較検討テストまで行うアプローチであり、それが一番の肝となる。」と解説した上で、「当社は比較検討まで行うエンジニアリングマイグレーションを採用しているが、ベンダーによっては疎通テストや変換のみという場合もある。それぞれの工程内容を理解した上で、企業担当者様がどういう方法で品質を確保していくかが重要だ」と語りました。
また、変換に関してはツールを用いてCOBOLからJAVAへと変換されていく様子を動画で分かりやすく解説したほか、VisauBasicの変換デモも行いました。
比較検証まで行うことがシステムの品質向上につながる
当社が実際に対応した企業のリライト移行事例では、クラウドのトレンドなどを踏まえながら、年々ホストからクラウドへの移行が増えている現状について紹介しました。次に、オープンレガシーモダイナゼーションとして、Windowsレガシーシステムの移行に関して各OSのサポート終了時期やアップグレード手法などを交え、さらにシステムズのVB変換ツールを用いたデモンストレーションなども交えながら説明しました。また、いくつかの企業のモダナイゼーション事例をもとに、「規模が大きくなればなるほど変換時のエラーは増える。それを理解いただき、その上で、個人で対応できないレベルはきちんとプロジェクトを組んで対応していくことが望ましい」と現状について真摯に語りました。
最後にマイグレーションのメリットおよびマイグレーション成功に欠かせないステークホルダーへの説得の重要性について語り、すべてのセッションが終了しました。
講演終了後には営業担当者などが同席し、受講者からの質問や相談に個別に応対させていただきました。今回参加いただけなかった方、また今回のセミナーの内容にご興味をお持ちの方は、お気軽に当社までお問い合わせください。
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休憩時間やセミナー終了後も多くの方が資料を閲覧していた |
閉会後も熱心に質問するセミナー受講者の姿が見られた |
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