「ホストもWindowsも!クラウド時代の
レガシーモダナイゼーション」を開催
〜 変換デモや移行事例などレガシーシステム問題解決の道筋を提案 〜
システムズは、7月25日(火)に東京・品川区のシステムズ本社セミナールームで、「ホストもWindowsも! クラウド時代のレガシーモダナイゼーション」と題したセミナーを開催しました。多くの受講者にお越しいただき盛況裡に終了することができましたこと、お礼申し上げます。
システムズでは、マイグレーションのリーディングプロバイダとして、レガシー化した既存システムをモダナイズ(近代化)するための、システム移行最新動向や適用事例などを、お客様の課題やニーズ、ITトレンドに合わせ、セミナーで取り上げています。
内藤 正
マイグレーション事業本部長
開会に当たって、当社のマイグレーション事業本部長の内藤正から開会挨拶がありました。内藤は、マイグレーションに20数年前から取り組んできた当社がお客様の資産分析など上流工程に注力し、移行変換ツールを充実させながらエンジニアリング型マイグレーションに移行してきた経緯を振り返り、近年は汎用機に加えオープン系のマイグレーションの依頼も増えてきたと話しました。また、レガシーシステムの利用状況の実態を紹介した後、ハードウェア/ソフトウェアの高いコスト、保守期限切れ、要員の高齢化や不足など、企業の重要なICT資産が危機に瀕していること指摘、さまざまなビジネスパートナーと協力しながらお客様に合ったマイグレーションサービスを提供していきたい、と締め括りました。
ホストとWindowsの2セッションを実施
ホスト系セッションを担当した
中本周志
この後、メインフレームなどホスト系レガシーシステムのマイグレーションと、WindowsレガシーのVBアプリ移行の2つのセッションが行われました。最初のセッションは、「メインフレーム脱却シナリオ! モダナイゼーションを変換デモと事例で解説」と題し、当社の中本周志が担当しました。中本はまず、当社が異なる開発言語間の非互換をリライトによる変換で解決するマイグレーションに多くの実績を持ち国内外で18の特許を持つ企業であることを紹介しました。続いて、準備・中核・再構築の3つの段階ごとにモダナイゼーションの基礎を解説、システムズの主な手法は中核的モダナイゼーションの「リライト」手法であること、しかしながら、これは準備的モダナイゼーションのリドキュメント/リファクター、すなわちシステムズが資産棚卸などと呼ぶ「既存資産のアセスメント」によってシステムを可視化するプロセスを経ることが重要なポイントであることを説明しました。
ホスト系レガシーの移行がオンプレミスからクラウド基盤へとシフトしている現状についても触れました。汎用機からの脱却とクラウド化の傾向が顕著であること、インフラ調達、管理、コストなどのメリットを紹介した後、クラウド化を前提としたリライト手法によるモダナイゼーションの具体的な説明に移り、なぜリライト手法を採用するのか、といった点も解説しました。リライト手法によるモダナイゼーションの例として、当社の変換ツールを使ったCOBOL to COBOL、COBOL to JAVAの変換デモも披露しました。
最後に、リライト手法による最新モダナイゼーションの事例をいくつか紹介、モダナイゼーションの手法選択は目的とリスクの利用法を勘案する必要があること、ツール変換や現行保証、運用管理などさまざまな落とし穴に陥らないよう注意すること、技術面以外にステークホルダーの反対などへの対処も重要となること、などのポイントを解説して、次の講演者にマイクを渡しました。
VBアプリ資産の.Net化のポイントを解説
オープン系セッションを担当した
黒沢 賢
続いて、Windowsレガシー/VBモダナイゼーションに関するセッションが行われました。「どうするVB資産? オープンレガシー再構築もモダナイゼーションで解決」という演題を担当したのは、当社の開発事業本部のプロジェクトマネージャーの黒沢 賢で、「約10年前からオープンレガシーに関する問い合わせが増えてきて、当初はVB5.0からVB.Net2003への移行を手がけはじめ、Access2.0、95、97からAccess2003への移行なども行うようになった。最近では、VB6.0からVB.Netへの移行の相談が再び多く寄せられている」とこれまでの経緯と現状を紹介しました。
当社には、ハードウェアの老朽化やOSのサポート終了などに伴うシステム見直しの相談が、最近数多く寄せられていますが、「Windows Server 2003のサポートが終了した2015年7月までの需要の盛り上がりは予想より小さいものであった」と黒沢は話し、費用対効果が見えづらい、セキュリティへの意識が低いといった問題もあって先延ばしにしていた企業がWindows10への切り替えをきっかけに再燃している、と現状を分析しました。この後、現行分析による方向性診断に注力している当社のシステム再構築の流れ、システム刷新の方向性などを紹介した後、本セッションの本題でもあるVBアプリの移行方法に話題を転じました。
VB6.0からVB.NET2012/2015へのアップグレードは、いったんVB.NET 2003〜2008にアップグレードした上で2012/2015に段階的なアップグレードする必要があります。また、共通プログラム群の仕様が異なるためプログラム側の修正が必要であり、サードパーティ製品では大きな仕様変更の可能性があるといった点にも注意が必要です。黒沢は、図や比較表での解説のほか、Microsoftアップグレードウィザードを使ったVB変換デモを行いながらエラー例なども紹介し、注意を喚起しました。さらに、サードパーティ製品のアップグレードについても、表計算や入力支援などの製品を例に挙げ、VB6版とVisial Studio .Net版には互換性がなく移行ツールも用意されていないことなどから、ライセンス費用も削減できる.Netネイティブコントロール―の変換を希望するお客様が多いが、一部機能は簡単に実現できない場合がある、といった問題も指摘しました。
このほか、人事給与システム、生産・販売管理システム、作業管理システムなどVBモダナイゼーションの事例、準備的モダナイゼーションにおける当社の総合診断サービスの概要なども紹介し、セッションを終了しました。
講演終了後も会場に留まる受講者が多く、当社のプロジェクトマネージャーや担当者が個別に問い合わせや相談などに対応させていただきました。
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閉会後も熱心な質問やご相談が寄せられた |
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