「放っておけないWindowsレガシー。
VB6.0資産の移行対策をやるなら今!」を開催
Windowsレガシー脱却や準備的モダナイゼーションなど現実的な取り組みを解説
システムズは、2月22日(木)に東京・品川区のシステムズ本社セミナールームで、「放っておけないWindowsレガシー。VB6.0資産の移行対策をやるなら今!」
と題したプライベートセミナーを開催、多くの受講者にご参加いただきました。
システムズでは、肥大化、複雑化したままになっている既存システムをモダナイズ(近代化)するための既存システム移行最新動向や適用事例などを、お客様の課題やニーズに合わせ、セミナーで取り上げています。今回のセミナーでは3つのセッションを実施、ITモダナイゼーションにおけるメインフレームなどのホスト系レガシーシステムおよび、WindowsレガシーのVB6.0アプリ資産のVB.NETへの移行、さらには準備的モダナイゼーションのアプローチをテーマに、課題解決の方策やヒントを紹介したものです。
レガシーモダナイゼーション
アプローチ編を担当した中本周志
最初のセッションは、レガシーモダナイゼーション アプローチ編として、「年度内に検討しておきたいITモダナイゼーション 9つのモダナイゼーション手法と移行事例で分かる既存システム再構築の最新事情メインフレーム脱却シナリオ!」という演題で行いました。 このセッションを担当した当社の事業推進室・中本周志は、オープンレガシーモダナイゼーションのパターン例を紹介したあと、老朽化システムが抱える課題として、ブラックボックス化、プログラムのスパゲッティ化、ドキュメントの不整備などを挙げ、「情報システム部門はこれらを解決したいが、システムやプログラムの分かる要員が退職していないといったケースも多い」と指摘しました。
この後、ITモダナイゼーションの9つの手法であるリラーン、リドキュメント、リファクター、リライト、リホスト、リインターフェース、ラッピング、リプレイス、リビルドについて解説しました。システムズのモダナイゼーションは移行計画からテスト、本番稼働までをカバーし、とりわけ資産棚卸と資産可視化、移行性検証がポイントになります。中本は、「どの手法を選ぶかには複数の要件があり、さまざまな検証を行いながら選択していくことが大切だ」と強調しました。
続いて、モダナイゼーションの効果として、開発リスクやコストの低減を挙げ、実際に運輸業や製造業などでモダナイゼーションによるコストや開発期間の削減をした実例を紹介しました。また、クラウド×モダナイゼーションの話題にも触れ、これまでのオンプレミス to オンプレミスの移行から、クラウド基盤活用へとシフトしていること、インフラの導入から増減が容易、コスト面の高い柔軟性、インフラ管理が手離れ可能といったメリットなどを解説し、最後に企業が考えるべき現実的なモダナイゼーションのポイントを紹介して最初のセッションを終了しました。
VBアプリの移行方法などを詳しく解説
オープンレガシー/Windows/VB移行編
を担当した板倉利幸
2つめのセッションはオープンレガシー/Windows/VB移行編として「Windowsレガシーもモダナイゼーション ~ やるなら今! VB6.0資産の VB.NET化移行はこうする ~」と題し、開発事業本部の板倉利幸が担当しました。最初に、ハードウェアの老朽化、技術者確保が困難、言語やOSのサポート切れでセキュリティリスクが増大、などといった企業側の課題を紹介しました。一方で、Windows Server 2003サポート終了前の当社への相談や依頼は予想に反して少なく、ここにきて需要が盛り上がっていると話し、Windows7で何とか使えている、景気が悪く費用対効果が見えないものに投資しづらい、セキュリティ意識が低い、といった企業側の現状を指摘しました。
このあと、本題であるVBアプリケーションの移行方法について詳しく紹介しました。VB6.0からVB.NET2012/2015へのアップグレードは二段階アップグレードが必要となること、共通プログラム群の仕様が異なるためプログラム側の改修が求められ、特にサードパーティ製品では注意が必要であることなどのポイントを解説、実際にMicrosoftアップグレードウィザードを使ったVB変換デモを行いながらエラー例を紹介し、「実際には、何万件、中には何十万件というエラーが生じている」と注意を喚起しました。さらに、サードパーティ製品のアップグレードの隠れた不具合も具体的な例を挙げながら紹介しました。
最後に当社のモダナイゼーションのアプローチのポイントをデモを交えて紹介、品質確保のポイントとなるテスト手法についても、変換パターンチェック、画面項目チェック、出力データコンペア、シナリオチェックといった項目ごとに詳しく解説し、次のスピーカーにマイクを渡しました。
準備的モダナイゼーション編を担当した
石川嘉士
最後のセッションは、準備的モダナイゼーション編。「IT資産再構築を進めるにはまず既存資産の可視化から レガシーシステム総合診断」という演題で、開発事業本部の石川嘉士が講演を担当しました。石川は、当社が可視化ツールを整備するようになった背景を説明した後、資産の可視化によりお客様の真の課題解決を図るためにヒアリングや現地調査を幾度も繰り返して、現有資産の課題一覧や現システム機能と業務フローの対比、システム構成図といった成果物をベースに実現可能なCan Beモデルの提案を行うといった基本アプローチを紹介しました。
続いて、当社が提供するIT総合診断について、ツールを活用して現行システムの把握と整理(棚卸)を行う「可視化サービス」、可視化による現状分析からカルテを作成し整理した課題の解決策を探る「診断サービス」、現有資産の活用を視野に入れた現実的な改革案を立案する「改革支援サービス」の3つのステップを詳しく解説しました。また、それぞれのステップの成果物である解析、診断結果やシステムカルテなども紹介しました。
最後に、当社のIT総合診断により、見積金額が半減したITサービス業、最適なパッケージの導入で業務効率化を実現した不動産仲介業、運用手順の改革や運用ツールの刷新で人的作業を3分の2にスリム化した自動車部品製造業などの事例を紹介して、セッションを終了しました。
講演終了後には、当社のプロジェクトマネージャーが直接対応する相談会を実施、受講者が会場に残って個別の問い合わせや相談などに対応させていただきました。
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閉会後は当社のプロマネが個別の質問やご相談に
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