システムズ 大阪事業所でVBモダナイゼーションセミナーを開催
迫り来るWin7/Win2008サポート終了!老朽VBアプリ資産の移行は?
VBモダナイゼーションによる.NET移行をデモと事例で紹介
システムズは9月14日(金)に大阪・肥後橋のシステムズ大阪事業所セミナールームにて、「迫り来るWin7/Win2008サポート終了!老朽VBアプリ資産の移行は? VBモダナイゼーションによる.NET移行をデモと事例で紹介」と題したセミナーを開催しました。2020年にサポート終了を迎えるOS「Windows7/WindowsServer2008/R2」の移行をテーマに取り上げた本セミナーは、2010年以来久々の大阪地区でのセミナー開催にもかかわらず、沢山の方にご来場いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
セミナーのオープニングで、司会者よりマイグレーションプロバイダ、 システムズの紹介と本日のセミナーテーマについて「間近に迫ったWindowsOSの延長サポート終了をきっかけとして、レガシー化が進む VBアプリ資産のVB.NET環境への移行について、当社が長年実績を積み上げてきたVBマイグレーションを変換デモと最新移行事例を交えて解説する旨の紹介があり、本セミナーのスタートとなりました。
セッション1、2を担当した板倉利幸
セッション1では開発事業本部の板倉利幸が、VBモダナイゼーション編として、「迫る!Windows7サポート終了 やるなら今!VB6.0アプリ資産モダナイゼーションの勘所」をテーマに展開しました。
「2020年 1月のWindows7、WindowsServer2008 R2のサポート終了が迫り、最近はWindowsレガシーアプリ資産のマイグレーション、とりわけVisual Basic 6.0(VB6.0)やVB5.0で開発されたアプリケーション移行についての相談が特に多く、その課題として、WindowsOSのサポート切れがVBの開発環境維持を困難にすること、VB開発技術者の確保の難しくなりつつある」などと現状を語った上で、VBモダナイゼーション需要の波が、今まさに来ていることを強調しました。また、VBアプリ資産の移行では、マイグレーション経験の有無が、プロジェクトの成否に影響を及ぼすことを説明し、当社をはじめ経験のある会社にぜひ相談をしてほしい、そして要員確保の上でも早めの対応をしてほしいと提案し、VBアプリケーションを移行していく際の具体的な説明に移りました。
VB6.0からVB.NET 2015に移行するには、まず、Microsoftのアップグレードウィザードを用いてVB.NET に変換するわけですが、VB6.0とVB.NETでは、関数の仕様が異なるなどで多数の不具合が変換時に発生し、ワーニングレポートとして出力されます。また、サードパーティ製品による共通プログラム群は、そもそもアップグレードウィザードの対象外であるため、個別に変換設計やスクラッチ開発を行わねばならず、移行コストの大幅増の要因となります。システムズのVBマイグレーションでは、ワーニングレポートに出力されたアップグレードエラー情報を、パターン分析により精査し移行設計に反映し、VB変換ツールの作成またはカスタマイズを実施します。セミナーでは、こうして作成されたシステムズ独自のVB変換ツールのデモンストレーションを行い、実際にどのような変換処理が行われているかや、変換前と変換後におけるプログラムの変化なども紹介し、受講者の中にはメモをとる方、初めて見る変換ツールのデモを興味深くご覧になる方も見受けられました。
VB変換デモの後は、マイグレーション品質の確保につながるテスト手法と、VBマイグレーションの事例をいくつか紹介し、VBアプリ資産をVB.NETへ移行するモダナイゼーションのメリットを強調してセッション1を終了しました。
セッション2も引き続き開発事業本部の板倉が担当し、DBモダナイゼーション編として、「注目度が高まる商用データベースからOSSデータベースへのモダナイゼーション コスト負担の高い商用DBの保守料削減を実現するには…」をテーマに展開しました。システムズは、従来アプリケーションの変換(リライト)移行が、マイグレーションのメインサービスですが、ここ数年はアプリケーション移行の際には必ずと言ってよいほど生じるデータベース移行の相談が増えてきたため、今回、本セッションを企画したものです。
セッションテーマの、商用DBからOSS-DBへのモダナイゼーションは、コスト削減とベーダーロックインからの脱却を目指すもので、ほとんどのケースが、OracleデータベースからPostgreSQLへの移行であり、具体的にOracleのコンピューター言語であるPL/SQLで使用できる関数の変換について課題と変換のポイントについて解説しました。
DBモダナイゼーションでは、データベースの移行だけでコストメリットを出すことは難しいため、当社ではアプリケーションのモダナイゼーションと同時に行うDBモダナイゼーションを提案しており、移行トータルコストの減少、運用保守費用の削減、ベンダーロックインからの脱却などが実現できる、とメリットを説明し第2セッションは終了しました。
セッション3を担当した新里隆行
ラストとなるセッション3では準備的モダナイゼーション/レガシー総合診断編として「Windowsレガシー資産再構築を進めるには既存資産の可視化から~ レガシーシステム総合診断で準備的モダナイゼーションへ」というテーマで大阪事業所 新里隆行がモダナイゼーションのスタートの重要なプロセスについて解説しました。
新里はまず、第1と第2セッションは、システムズのリライト手法によるモダナイゼーションの中核となる部分であることに触れ、最近の当社へのレガシーシステム刷新、再構築に関する相談の内容から、「ブラックボックス化、スパゲティ化、属人化した既存システムを、いきなり変換によるマイグレーションに至るケースは稀である」ことを紹介しました。そのうえで、実は大変重要な準備的モダナイゼーションの役割について、既存ITシステム現場の分析、資産の可視化による課題発掘と方向性の策定を挙げました。
当社では、モダナイゼーションを進める上で重要なレガシー資産の棚卸から移行性検証という、移行にフォーカスした上流工程のサービスを提供していますが、第3セッションではその上流工程のカバーする範囲を「業務」まで拡大し、準備的モダナイゼーションと位置づけたレガシーシステムIT総合診断として「可視化サービス」、「診断サービス」、「改革支援サービス」の3つのサービスを提供していること、最後にIT総合診断によるITシステムの方向性策定の例、資産の可視化により有効資産は半分程度であることが分かりマイグレーションコスト削減が実現した例などを紹介し、全セッションを終了しました。
セッション終了後は、質疑応答と講師のプロマネや担当者などが同席し受講者からの個別の相談にも応対させていただきました。
今回は残念ながら都合のつかなかった方や、今回のVBモダナイゼーションセミナーの内容に興味を持たれた方は、ぜひ、当社までお気軽にお問い合わせください。
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