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セミナーレポート
「商用データベースをAWSへ移行しよう」セミナーを開催Amazon Auroraへの移行で実践するDBマイグレーションのポイントを紹介システムズは、2月21日(金)に東京・品川区のシステムズ本社セミナールームで、「商用データベースをAWSへ移行しよう」セミナー~ Amazon Auroraへの移行で実践するDBマイグレーションのポイント ~ と題したプライベートセミナーを開催しました。商用データベースの移行先として、近年飛躍的に進化を続けているAWSの「Amazon Aurora」 へのデータベース移行をテーマに、 AWSとAmazon Aurora の最新情報から商用データベースの移行のポイントまでを、事例を用いながらご紹介したものです。 多くの企業が関心を寄せるテーマでの開催ということもあってか、コロナウイルス感染症拡大リスクを考慮して企業向けのイベントの自粛ムードが拡がる中、会場は予想を上回る多くの受講者で満席となり、盛況裡に終えることができました。セミナー会場入口ではマスクの配布とアルコール消毒をお願いし、当社スタッフもマスク着用のまま対応させていただきました。ご来場いただいた皆様のご協力に改めてお礼申し上げます。 開催に当たって、司会・進行役を務めた当社の事業推進室 マーケティング・ディレクターの中本周志から、当社の沿革や事業領域、モダナイゼーションにおける豊富な経験と強みなどを紹介させていただいたあと、セミナーがスタートしました。 遠隔から講演いただいたクラスメソッドの八幡 豊氏 最初のセッションでは、AWSプレミアコンサルティングパートナーであるクラスメソッド株式会社の八幡 豊氏をゲストに迎え、「AWS移行のポイントからAurora利用で加速させるクラウド活用まで」と題し、AWSへの移行を検討している、あるいは移行プロジェクトを実行中の企業に向けたAWS移行の進め方と検討ポイントについて、遠隔から講演をいただきました。 まず同社の事業概要や実験型店舗、月間235万PVを誇る技術ブログ、同社が提供するAWS総合支援サービスなどの紹介があった後、本日の講演の本題に移りました。AWSの基礎として、初期費用ゼロ/低価格、高いセキュリティ、最先端の技術をいつでも利用できるといったAWSが選ばれる理由、合わせて170以上の多岐に渡るサービスが提供されていること、それらがすぐに、また必要なときに必要な分だけ利用できること、などが概説されました。 AWSへの移行の進め方については、「計画」、「移行」、「運用」の3つのフェーズに分けてそれぞれポイントを紹介しました。計画フェーズでは、八幡氏は、「現実としてハードウェア保守コスト削減を主目的として移行を検討する企業が目立つが、移行の成果評価のために定量的なKPIを設定すべき」と具体的な目標数値の設定の必要性に触れました。また、PoCの実施の重要性も強調し、検証ポイントとして機能やスケーラビリティ、可用性を挙げました。このあと、AWS Well-Architected Frameworkを使った移行先の設計、AWS上で有償の商用製品を利用する場合の選択肢、マネージドサービスの利点や活用例などを紹介しました。 「移行」フェーズでは、リホスト/リプラットフォームの場合の移行方法について触れ、AWS上にサーバー再構築、ツールによる自動実行のぞれぞれのメリット・デメリットを紹介したほか、サーバーマイグレーションツール「CloudEndure」についても解説しました。「運用」フェーズでは、一定の段階で運用モデルの見直しをしなければクラウド移行の効果が十分に得られないと話し、運用課題解決と運用効率化のための自動化について説明、自動化のツール、ならびに過度な作り込みを避ける、SaaS製品の活用といったポイントについて解説しました。 この後、AWSのRDBサービスとして、マネージド型のRDBサービス「Amzon RDS」とクラウドネイティブなRDBサービス「Amazon Aurora」について、それぞれの特長や機能を紹介しました。最後にまとめとして、PoCの実施、AWSのフレームワークやベストプラクティスを活用した移行先設計、AWSのマネージドサービスの積極採用、クラウド移行に合わせた運用のクラウド最適化の4点をポイントに挙げ、セッションを終了しました。 第2セッションを担当した当社の板倉 利幸 2つめのセッションは、「長年のマイグレーション実績から見たデータベース全体移行の進め方 ~ DBマイグレーションはアプリケーション移行が課題に~」と題し、当社のITソリューション事業本部の板倉利幸が登壇しました。 まず、商用DBからの脱却の背景について、費用やサポート期限切れなどさまざまな点から考察し、移行戦略としてクラウド、オンプレミス、ハイブリッドクラウドのそれぞれのメリット、デメリットを挙げながら、AWS移行ベストプラクティスを紹介しました。ここで板倉は、現状の可視化が重要であることを強調し、それを支援する当社のサービス「IT総合診断」について触れました。続いて、移行先DBの選定について解説、IPAの調査で移行元としてOracle、SQL Serverが、移行先としてPostgreSQL、My SQLが多いことを紹介し、それぞれのDBの差異を説明しながら、企業から寄せられる悩みなどに基づき、選定の際の判断材料について紹介しました。 また、DBの移行後、すぐにサービスを動作できるかという問題を提起し、アプリケーション側の対応も併せて行っておくことが必要だと話しました。設計ドキュメントがない、ストアドプロシージャなどを利用しているためビジネスロジックをDB側が持っている、といった“移行が困難”とされている例を挙げながら、「これらが原因で移行ができないことはない」と強調しました。続いてアプリケーション移行の流れを紹介、ノウハウが求められる事前に分かる差異の変換などについても触れたあと、絶対やってはならないこととして、アプリケーション移行と機能改修を同時に実施しない、などいくつかのポイントを挙げました。 最後に、Oracle / SQL Serverに対応するオンプレミスパッケージをPostgreSQLにも対応できるようにし、クラウド版のサービスをAurora PostgreSQLに対応させること目的とした移行の実例についても紹介し、講演を終了しました。 このあと、2つのセッションそれぞれに対する活発な質疑応答が行われたほか、終了後も講演者に個別に質問や問い合わせをする光景が見られました。当社では、今回のセミナーを3月13日に大阪会場でも開催する予定です。今回ご参加いただけなかった地域の皆様のご来場をお待ちしております。
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プログラム
14:00 | 受付開始 |
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14:30 | オープニング(主催者挨拶、セミナーレジュメ紹介) |
14:40〜15:30 | セッション1/AWS移行編 AWS移行のポイントからAurora利用で加速させるクラウド活用まで クラウドファーストがスタンダードとなった今、オンプレミスからの移行先として、なぜ多くの企業からAWSが選ばれているのでしょうか?本セッションでは、AWSの特長やメリットに加えて、クラウド移行を成功に導くポイントを、事例を用いながらご紹介します。また、AWSの数あるサービスの中でも最も急速に進化を続けるAmazon Auroraを選択することで享受できるメリットについて、その特徴や活用方法と合わせて詳しく解説します。 クラスメソッド株式会社 |
【休 憩】 | |
15:40〜16:20 | セッション2/DBマイグレーション編 長年のマイグレーション実績から見たデータベース全体移行の進め方 商用データベース(主にOracle)のライセンス体系の変更や新保守費用の適用による、データベースの運用コストの高騰を背景として、近年、商用データベースから脱却したいというDBマイグレーションに関する問い合わせが増えています。本セッションでは、マイグレーションプロバイダのシステムズが長年培ってきた、ホスト系・オープン系レガシーマイグレーションの実績を元に、最新の「脱Oracle」事例などを交えながら、商用データベースの移行先として希望の多いPostgreSQLを始め、注目を集めつつあるAmazon Aurora DBへの移行を成功させるポイントについて解説いたします。 株式会社システムズ |
16:30 | 質疑応答/セミナー終了/マイグレーション個別説明会 |
■セミナーに関するお問い合わせ
株式会社システムズ コーポレートサービス本部 事業推進室 (システムズのホームページはこちら→)
TEL 03-3493-0032(ダイヤルイン)
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