DBマイグレーションセミナー
「商用データベースをAWSへ移行しよう」
Webセミナーを開催
Amazon Auroraへの移行で実践するDBマイグレーションのポイントを紹介
システムズは、4月24日(金)に、Webセミナー「商用データベースをAWSへ移行しよう」~ Amazon Auroraへの移行で実践するDBマイグレーションのポイント ~を開催しました。当社では、AWSの「Amazon Aurora」 へのデータベース移行をテーマにしたセミナーを今年2月に開催し、定員を上回る大盛況となりました。今回は、データ移行デモを新たに追加し、AWSとAmazon Aurora の最新情報から商用データベースの移行のポイントまでを分かりやすく紹介したものです。新型コロナ感染拡大を受け、今回はWebセミナーとして実施しましたが、予定を上回る受講申し込みが殺到し、多くの方々にご参加いただきました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。
開催に当たって、当社のITソリューション事業本部の板倉利幸から、IT業界で50年の実績を持つ当社の特色やマイグレーション事業の強みなどを紹介させていただいたあと、セミナーがスタートしました。
クラスメソッドの林 正弥 氏
最初のセッションでは、AWSプレミアコンサルティングパートナーであるクラスメソッド株式会社の林 正弥氏をゲスト講師に迎え、「AWS移行のポイントからAurora利用で加速させるクラウド活用まで」をテーマに講演いただきました。
林氏は、まずAWSの基礎として、「AWSのクラウドが選ばれる10の理由」を紹介、最先端の技術を必要なときに必要な分だけ利用できるメリットや175を超える多岐に渡るサービスが提供されていることなどを説明しました。また、マネージドサービスによる運用負荷軽減をポイントとして挙げ、「お客様のビジネスに最も価値のある部分(アプリケーション)の最適化にフォーカスしてもらうために生まれたのがマネージドサービスだ」と強調し、DBをEC2に構築する場合、マネージドサービス(RDS)を利用する場合でのメリットを解説しました。
続いて、AWSへの移行の進め方を紹介、「計画」、「移行」、「運用」の3つのフェーズに分けてそれぞれポイントを解説しました。計画フェーズでは、クラウド移行の目的を明確化することやPoCの実施などをポイントとして挙げ、AWSのFrameworkを使った移行先の設計、AWS上でのサーバー構成などを紹介、AWSのマネージドサービスをどれだけ採用できるかがサーバー環境最適化の最大のポイントだと話しました。移行フェーズでは、AWSのマイグレーション関連サービスなどが紹介されました。また、運用フェーズでは、一定の段階で運用モデルの見直しをしなければクラウド移行の効果が十分に得られないとし、運用課題解決と運用効率化を実現するためのシステム運用の自動化について触れました。運用自動化を担うAWSサービスの紹介の後、自動化のポイントとして「過度な作り込みを避ける」ことを挙げました。
最後に、マネージド型のRDBサービス「Amazon RDS」とクラウドネイティブなRDBサービス「Amazon Aurora」について、それぞれの特長や機能を説明。Amazon Auroraについては高速性、高可用性などのほか、独自の機能として高速フェイルオーバー、Global Databaseも紹介し、セッションを終了しました。
当社の板倉利幸
2つめのセッションは、「実際にAWSへデータベース移行を実践してみよう!~ DBマイグレーションをAWSの移行ツール活用デモで解説 ~」と題し、当社のITソリューション事業本部の板倉利幸と西田光彦が担当しました。
まず、板倉が商用DBからの脱却の背景を解説した後、当社の移行戦略(システム改革への道のり)を紹介、「まずは既存システムの可視化が重要で、これを行わない限り費用算出すら困難だ」と強調しました。続いて、移行先DBの選定について解説、IPAの調査を引用しながら、移行元としてOracle、SQL Serverが、移行先としてPostgreSQL、My SQLが多いことを紹介しました。ここでWebセミナーの参加者に呼びかけ、現在利用しているDBについてのアンケートを実施、移行元としてOracle、SQL Serverの順に多いという結果になりました。
当社の西田光彦
このあと、講演者は当社の西田に交替し、移行ツールを使った実践編に移りました。西田は、旧環境(Oracle)から新環境(Aurora PostgreSQL)に実際に移行することで、サービスやツールの使い方を知るとともに、小規模な移行にかかる時間とコスト感を把握することを目的としたものだと説明し、その概要を紹介しました。
続いて、動画を用いて、(1) 移行先環境(Aurora PostgreSQL)の作成、Schema Conversion Tool (SCT)を使ってスキーマ移行、(3) Database Migration Service (DMS)を使ってデータ移行、の3つのプロセスを紹介しながら手順やポイントを解説しました。
最後に、今回の移行作業にかかった時間やコストを検証、RDS for OracleやRDS for PostgreSQLとAmazon Aurora PostgreSQLとのコスト比較を行い、デモ解説を終えました。
この後、再び当社の板倉から、DBの移行と合わせて重要となるアプリケーション側の対応についての説明がありました。移行が困難とされているケースを紹介しながら、事前に分かる差異変換、発生した差異(課題)のパターン化から比較検証テストまでのアプリケーション移行の流れを解説、最後に、Oracle / SQL Serverに対応するオンプレミスパッケージをPostgreSQLにも対応可能にすることを目的とした企業における移行事例を紹介して、このセッションを終了しました。
セッション終了後は、Zoomの質疑応答機能で、「AWSへのDB移行における制約について」、「Aurora採用のメリット・デメリット」といった質問が寄せられ、それぞれの講演者が回答し、今回のWebセミナーを終了しました。マイグレーションプロバイダである当社では、今後も引き続きWebセミナーを開催する予定です。5月には、「Windowsレガシーマイグレーションセミナー」と「AWS DBマイグレーションセミナー」の実施を予定しています。今回ご参加いただけなかった皆様も今後の当社のWebセミナーにどうぞご期待ください。
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