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セミナーレポート
「DXスタートを加速させ2025年の崖を乗り越える!」Webセミナーを開催~ 本格着手の鍵を握る正しい活動計画立案と技術的負債の解消 ~システムズは、4月9日(金)にWebセミナー「DXスタートを加速させ2025年の崖を乗り越える!~本格着手の鍵を握る正しい活動計画立案と技術的負債の解消~」を開催しました。 セミナー開始に先立って、リアルタイムアンケートを実施、47%が自宅(テレワーク)での受講という結果となりました。 講演を行った当社の板倉利幸 今回のセミナーは、当社のビジネスイノベーション本部 ビジネスプロモーション部部長の板倉利幸が講師を務めました。板倉は、まず、今期で52期目を迎えたシステムズの事業紹介を行い、25年に渡るマイグレーションビジネス、20を超えるマイグレーション特許、マイグレーションを中核とした幅広い事業領域について解説しました。また、「多くのお客様の業務に携わり、業務の可視化を行ってきた当社のノウハウの活用が、今日ご紹介するDXレポート2で取り上げられている技術的負債の解消のポイントになる」と強調しました。 続いて、“「DXレポート2」を読み解きDX推進の課題と本格的着手のヒントを解説”という演題で最初のセッションがスタートしました。まず、受講者にDXレポートについてアンケートを実施、DXレポートをすでに読んでいるとの回答が大半を占めました。 板倉は、「ホットワードになっているDXとは、デジタル技術を取り入れた新しいビジネスモデルの創出を図ることだ」とした上で、ECサイトでの販売を例に、従来のビジネススタイルに新たなテクノロジ要素を組み合わせて競争優位性を取るデジタルビジネスについて解説しました。また、デジタル化の波に乗り遅れた企業が衰退していく点も指摘し、攻めのITの必要性を強調しました。 しかし、日本の多くの企業で、既存のシステムのレガシー化が進み、システムが複雑化してブラックボックス化したり、機能の改修も容易にはできなかったりするため、新たな攻めのITへの投資が困難となっています。板倉は、「約7割の企業がレガシー化した古いシステムがDXの足かせになっている」という意識調査結果を紹介し、数年後には21年以上使い続けているシステムが約6割に達し、IT予算の9割以上が既存システムの維持管理費用となる「2025年の崖」問題について警鐘を鳴らしました。 では、どのように対処していけばいいのか。板倉は、DXレポート2でも示されている経営者への提言や具体的な取り組み事例について説明し、ゴールを決めてロードマップを描くことがDXの第一歩だ、としました。さらに、現状の業務やIT資産の整理、課題の抽出からロードマップ作成、それに沿ったDXの準備といったシナリオを解説し、最初のセッションを終了しました。 第2セッションを担当した巻幡雄毅 氏 続いてのセッションは、マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社をゲストに招き、“「取組みの設計」がDX実現の成否を決める ~DX実現に向けた活動計画立案のポイント~ ”という演題で講演していただきました。 巻幡氏は、DXへの取り組みに際してよく聞く担当者やマネジメント側からの悩みについて紹介し、「DX推進の課題は持っているが全社的な取り組みにしていくためにはどうすればいいかといった問い合わせが多く、企画とは、“個人の気づき”を“組織としての気づき”にしていくことだ」と話しました。続けて、営業・生産といった各部門長の職責は何か、という基本に立ち返ることがポイントだとし、それを果たすには、目標達成のための課題の早期発見や早い段階での対策を講じられる環境を確立する必要がある、と話し、実現すべき6つの状況を挙げました。 この後、3つのDX事例を紹介、商社での業務領域別の取り組み戦略、顧客・店舗とのコミュニケーションルートを確立した例、さらには、取り組みテーマ単位で想定効果や施策、必要なアクション、設備投資も含めた概算コストを整理して明確化し、投資判断が的確であるかどうかを可視化した例についてそれぞれ解説しました。 最後に同社の強みとして、マネジメントプロセスの確立、実行可能な計画立案の方法論、ツールやワークシートなどの総合的な支援を挙げ、「企業変革はチャレンジではなく絶対に実現できる。たった一つの前提は、変革を正しく設計することであり、設計できないものは実現できないが設計できたものは必ず実現できる」との言葉で本セッションを終了しました。 最後のセッションは、当社の板倉が再びマイクを握り、「DX推進を阻害するレガシーシステム問題の乗り越え方 ~マイグレーションによる技術的負債の解消アプローチ~」というタイトルで、最初のセッションとは異なるシステム面からの切り口でDXを解説しました。まず、第2セッションを担当したマネジメント・プロセス・コンサルティングと協調したDX実現のためのITリノベーションサービスについて解説しました。 また、この中でも重要となるIT資産の可視化やスリム化要素と機能拡張要素の切り分けなどを行うためのIT総合診断の取組みイメージについても解説しました。 この後、具体的な事例紹介に移りました。最初の事例は、基幹システムのBPRを進めたい部品製造業のお客様で、25年経過したレガシーシステムの老朽化対策としてのマイグレーションを短期間かつ最小コストで実施するため、まず現状分析・診断を行った事例です。不要な機能を整理してみると、全体の2割強の機能が使用されていませんでした。板倉は、「本ケースはまだ少ないほうで、多いお客様だと5割程度というケースもあった」とし、「不要な機能の削減により、システム改修の際の調査が簡素化され、コストダウンにも繋がる」と話しました。このほか、各部門が独自にシステムを導入し、全体の最適化が図られていない家電製品の販売代理店の事例、老朽化してブラックボックス化したシステムの改修になかなか投資できなかった印刷物加工業の事例も紹介し、講演を終了しました。 セミナー終了後には、質疑応答の時間を設けました。現状調査と構想策定にかける期間、人材、組織づくり、社内の合意形成など、さまざまな質問が寄せられ、巻幡氏と板倉がそれぞれ回答させていただきました。当社では、今後も引き続き、こうした旬の話題をテーマにしたWebセミナーを開催していきます。ぜひ、多くの皆様のご参加をお待ちしております。 セミナー配信の様子 |
プログラム
14:20 | 入室開始 |
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14:30〜14:40 | オープニング(主催者挨拶、会社紹介) |
14:40〜15:00 |
セッション1:ビジネスから見たDX 「DXレポート2」を読み解き 企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)への関心が高まっています。「2025年の崖」について警鐘を鳴らした2018年のDXレポートに続き、昨年末にはDXの加速に向けた「DXレポート2(中間とりまとめ)」が発行されました。しかし、このレポートではDXに取り組めていない企業が9割以上存在することが明らかにされています。DX推進の妨げになっている要因は何なのか。本セッションでは、ビジネスの切り口からDXにどう取り組むべきか、本格着手へのヒントを探ります。 株式会社システムズ |
15:00〜15:30 | セッション2:ゲスト講演によるDX 「取組みの設計」がDX実現の成否を決める 規模にかかわらず喫緊のテーマとして体質強化や収益性向上を掲げ、デジタル化に取り組む企業が多くなってきました。一方で、実行プロジェクトが立ち上がるまでの工程に苦慮している人が多いのも事実です。 マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社 |
15:30〜15:50 | セッション3:技術面から見たDX DX推進を阻害するレガシーシステム問題の乗り越え方 DXレポートでは、レガシーシステムがDXを推進上の足かせとなっていることが指摘されています。2025年には、21年以上を経過した基幹システムが6割に上り、IT予算の9割以上がレガシーシステムの維持管理費に使われると言われており、正しいシステム刷新により「2025年の崖」を乗り越えていかねばなりません。本セッションでは、システム面からDXを捉え、「レガシーシステム」の技術的負債を明らかにし、既存システムの全貌を把握し、見直しを行っていく方法について、事例を交えながら解説します。 株式会社システムズ |
15:50〜16:00 | 質疑応答/セミナークロージング |
■セミナーに関するお問い合わせ
株式会社システムズ ビジネスイノベーション本部 セミナー事務局 (システムズのホームページはこちら→)
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