「AWS移行・運用コスト最適化セミナー」
をオンライン開催
~ AWS移行で理想のシステム運用 AWSマネージドサービスを活用したコスト最適化を解説 ~
システムズは、6月23日(水)に、Webセミナー「AWS移行・運用コスト最適化セミナー ~AWS移行で理想のシステム運用 AWSマネージドサービスを活用したコスト最適化を解説~」を開催しました。
昨今、コロナ禍を契機にビジネスのあり方や働き方も変化し、クラウド活用によるITリソース最適化への流れが加速しています。システムズは、マイグレーションサービスの一環としてクラウドへの移行サービスも行っていますが、ここに来て、AWSへの移行や移行後の運用コスト最適化についてのご相談も増えています。こうした状況を受け、今回のセミナーは、オンプレミス環境をクラウドに移行したい、システム・インフラ・人的運用のコストを削減したい、クラウド移行後の運用やコスト最適化をサポートして欲しい、といった企業の担当者を対象に実施したものです。
最初に、当社のITソリューション事業本部 ITソリューション開発一部 部長の黒沢賢から、52期目を迎えたシステムズの会社と事業について簡単に紹介させていただきました。マイグレーションベンダーとして25年の実績を持つ当社ですが、オフコン、汎用機の時代を経て、オープン系マイグレーションが主流となり、最近では、オンプレミス環境をクラウドに移行したいというご相談が急増しています。
ここで、本日の受講者にクラウドサービスの活用状況に関するアンケートを実施したところ、「一部、クラウドサービスを活用している」との回答が6割強を占めました。
このあと、引き続き、当社の黒沢が講師を担当する最初のセッション、「コロナ禍のクラウド移行の現場の課題とコスト最適化アプローチ」をスタートしました。
前半のセッションを担当した当社の黒沢 賢
黒沢は、まず、コロナ禍で働き方が変化しており、それぞれの企業が新しい価値を創造していく時代である、と前置きし、選択と集中が進みDXが重視されてきた時代の中で、企業におけるコアコンピタンスへのシフトが重要となる、また、ノンコアの部分には経営資源をできるだけかけずプラットフォーム化していくことが求められる、と話しました。
続いて、クラウドインフラ市場の売上の大幅な伸長や国内サーバー市場の縮小のデータを示しながら、オンプレミスからクラウドリフトへの動きが加速している、と強調した上で、中には思ったほど効果が出ていない企業もある、と指摘しました。
黒沢は、効果が出ない要因として、「コストが高い」、「運用の手間が変わらない」、「クラウド前と同じ業務を行っている」の3点を挙げ、これらは、オンプレミス感覚のまま利用していたり、マネージドサービスが利用できていなかったりするのが原因となっている、と話しました。また、これらの要因について、サーバーのスペックや、サーバーの利用形態に応じた購入の仕方などに工夫が必要であること、サーバーを単にリフトするのではなくAWSマネージドサービスを組み合わせて活用することで運用コストを削減できること、マネージドサービスの利用により管理工数を低減すること、などの改善ポイントを紹介しました。さらに、作業量の削減、属人化の防止、時間の短縮などクラウド利用の効果を挙げ、運用/レガシー対応だけでなく企業価値向上に活用していくことの重要性を説きました。
この後、「クラウドジャーニー」というキーワードについても触れ、クラウド移行はあくまで手段であり、クラウドを単に導入することでなく継続的に改善を繰り返しながら変化に迅速に対応するプラットフォームを実現することが目的だと話しました。また、クラウドジャーニーの6つの観点を示し、技術的な部分をできるだけ省力化することで、企業価値に直結する部分に経営資源を投入するようにすることが大切だ、と繰り返し強調しました。
最後に、段階的なクラウドへのシフトについて説明、クラウドへの部分移行やクラウドの利用拡大のフェーズでつまずくポイントがあるとし、情報セキュリティ基準や設計品質のバラつき、クラウドナレッジの共有・標準化、クラウドのスキルや習得方法などの問題を挙げながら、それぞれについて対策を示しました。また、小さくても企業内でクラウドを推進していくために仕組みを整え広めていく専門チームであるCCoE (Cloud Center of Excellence)についても触れ、その重要性をアピールして最初のセッションを終了しました。
ここで再び、受講者にリアルタイムアンケートを実施しました。社内のシステム環境でのクラウド活用状況について、「一部クラウドを活用し、残りはオンプレミス」という回答が約42%、次いで「今後クラウド活用(オンプレミスからの移行)を検討している」が25%を占める結果となりました。
これを受け、当社ITソリューション事業本部 ITソリューション開発一部の西田光彦が、「私のセッションは、AWS初心者やこれから使ってみようという方に向けてお届けしたい」と前置きして、「AWSマネジメントサービスを活用したクラウド運用最適化を比較事例とデモで解説」と題した2つめのセッションを開始しました。
後半のセッションを担当した当社の西田光彦
西田は、これまでの運用保守の一例を列挙し、サーバーの構成・変更管理や障害/復旧対策、リソース監視ほかの項目について、オンプレミスではOSS製品やサードパーティ製品を使って対応していたが、AWSで運用すると180種類以上の多様なサービスを活用できることを強調、「オンプレミスで使用している機能の代替となるサービスを最初に検討することをお勧めしたい」と話しました。また、AWSを他のサービスと組み合わせて運用するメリットについて例を挙げて紹介しました。
続いて、オンプレミス、仮想サーバー(Amazon EC2)、マネージドサービス(Amazon RDS)それぞれのサービスの責任レイヤーの違いについて解説、「多くのシステムで必要となるスケーラビリティ、可用性、DBのバックアップなどが自動化される点がマネージドサービスの大きなメリットだ」と話しました。さらに、運用コストの違いについても解説し、マネージドサービスを活用して、AWSが提供している機能に合わせて運用する利点を強調しました。
この後、起動中のDB(Amazon Aurora)に仮想サーバ(EC2)から接続して負荷をかけ、状況をPerformance Insight/CloudWatchで確認したり、CloudTrail/AWS Configで過去のオペレーションされた内容を確認したりするデモを実施。デモの中で、これらの機能について1つずつ解説していきました。
デモを終えた西田は、「設定しておけば、各サービスが自動で対応してくれる」としながらも、「マネージドサービスはメリットばかりではない」とし、単純に置き換えただけでは、監視項目が減る、監視対象が限定されるといった問題も発生することを指摘、「必要に応じて既存製品を使い分けたり、組み合わせて利用することも検討すべきだ」と話しました。
最後に、構築・設定が、すべてAPI経由で反映されるクラウドインフラの特徴について言及し、APIの操作履歴をすべて記録できることや、クラウドインフラをソースコードで管理できることのメリットについて解説し、このセッションを終了しました。
2つのセッション終了後、再び当社の黒沢が登壇し、システムズが提供するクラウドマイグレーションの価値について説明しました。オンプレミスからクラウドへの移行で運用コストの最適化を実現するための、システムの現状分析と可視化・最適化、一気通貫の包括的マイグレーション、パートナーと連携したサービス提供といったポイントを解説して、本日のセミナーを終了しました。
セミナー終了後は、受講者から寄せられた質問に回答させていただきました。当社では、今後も引き続き、こうした旬の話題をテーマにしたWebセミナーを開催していきます。次回は7月2日に「知を継承しニューノーマルな世界を生き抜くための思考改革」と題するビジネスセミナーを開催します。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
Webセミナー配信の様子
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