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セミナーレポート

専門知識のないユーザーが電話応答システムを2週間で構築!
「Amazon Connect活用事例セミナー」を開催

専門知識のないユーザーが電話応答システムを2週間で構築!Amazon Connect活用事例セミナー

システムズは、7月28日(水)に「専門知識のないユーザーが電話応答システムを2週間で構築!Amazon Connect活用事例セミナー」をオンライン開催しました。

コロナ禍によるテレワーク推進に伴い、多くの企業で在宅勤務が定着しつつあります。これまで、在宅では難しいとされていた代表電話応対やコールセンターなどの電話コンタクト業務の在り方も、クラウド活用による見直しが進んでおり、クラウドベースでコンタクトセンターを簡単に構築できるサービス「Amazon Connect」に注目が集まっています。

今回のセミナーでは、Amazon Connectにフォーカスを当て、サービス概要やConnectを使った音声のテキスト化のデモについて解説するともに、60代のパート社員がAmazon Connectを活用して支店の電話応答システムをセルフサービスで構築した事例をゲスト講演によりご紹介したものです。

吉田昌樹
当社の吉田昌樹

まず、当社のエンタープライズ事業本部 エンタープライズ開発2部 部長の吉田昌樹から、システムズの会社ならびに事業概要について紹介させていただいた後、最初のセッション、“「クラウドで電話窓口業務がここまで変わる」Amazon Connectの解説 ~クラウドのメリットを活かし、低コストでスピーディなコンタクトセンター構築を実現~”がスタートしました。

本セッションでは、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社から提供いただいた資料をベースに、Amazon Connectの概要説明を行いました。吉田は、ユーザーインタフェースが複雑で使いづらい、構築/変更に膨大に時間がかかる、専用ハードウェアや電話機が必要、といった従来のコンタクトセンターの課題を挙げた後、「電話番号、通話録音などをはじめ、コンタクトセンターで必要となるソリューションをオールインワンで従量課金で提供するAmazon Connectはこうした課題を解決するのに最適だ」と強調しました。

Amazon Connectの概要

また、Amazon Connectの大きな特徴として次の5つを挙げました。
(1) 100%クラウドベース
(2) セルフサービスでの設定変更が可能
(3) ダイナミックでパーソナライズされかつ自然なコンタクトフロー
(4) オープンなプラットフォーム
(5) AWSのエコシステム

Amazon Connectの特徴

吉田は、それぞれの特徴について解説を加えた後、Amazon Connectの料金体系についても言及し、完全従量課金であることのメリットや、1接続1分あたりのサービス利用料金、電話番号も050や03も0120などが使えることなどを説明し、月額料金試算による参考価格を紹介、非常に安価であると話して最初のセッションを終了しました。

喜納兼次郎
第2セッションを担当した喜納兼次郎 氏

第2セッションは、“60代の嘱託パート社員がConnect で支店の電話応答システムを構築~Connect の導入で、支店の電話をなくし、業務の効率化と顧客満足向上を同時実現~”という演題で、元 株式会社琉球銀行 営業統括部 ITチャネル戦略室の喜納兼次郎氏をゲストに招いて事例を紹介いただきました。

喜納氏は、琉球銀行を定年退職後、嘱託として勤務しながら、システムの経験がないにもかかわらず、ゼロからの学習でわずか2週間でAmazon Connectによる受電集中管理システムを作成しました。営業店の受電業務を本部に集中した理由について、営業店の人員は削減されているが、電話件数は変わらず業務に集中できないこと、オンプレミスの受電システムはコストが高く、システム変更が容易でないなど限界があること、組織にフィットした柔軟なシステムの導入を求めていたことなどを挙げた喜納氏は、柔軟性があり価格が安価で機能性の高いAmazon Connectを選んだ、と導入の経緯を話しました。この後、受電するとAWSクラウド内のAmazon Connectに繋がり、AWS Lambda CRMにつないでRDSにデータを取りに行く受電集中管理システムのアーキテクチャについて解説しました。

受電集中管理システムのアーキテクチャ

Amazon Connect作成に当たって、喜納氏は受電の業務フローを作成しています。受電があると祝祭日や時刻、日本語か非通知かといった確認をしながらメッセージを再生し、通話記録設定からキューへ転送までを行います。「コールセンターの用語を勉強するのが一番大変だった」という喜納氏は、これをAmazon Connectに移行したフローで受電からキューに転送するまでの流れを解説しました。

Amazon Connectで作成したフロー

この後、受電集中管理システムのCRMについて、受電集中のデータ管理に特化したものであること、「電話番号」をキーにして管理し、セキュリティなどを考慮してホストとは接続していないこと、などの特徴を説明し、入電待ちから受電、切断までの画面で紹介しました。

受電集中管理システムのCRMについて

最後に、導入効果について触れました。営業店では1店舗当たり7~8時間程度の電話応対が不要となりコスト面での効果も大きく、業務に集中できるようになったと高評価を得ています。単なるコールセンターにとどまらず、発展形として今後はコンタクトセンターを目指したい、として講演を終了しました。

最後のセッションは、当社の吉田が再び登壇、“AwsConnectをベースとした活用事例~ Amazon Connectをベースに様々なサービスと連携することで業務の効率化を実現~”という演題で講演しました。

ビジネスでも様々な分野で音声利用が進んでいますが、システムズでも収集した音声データの活用を目指し、「問い合わせをAIを活用して二次利用する」ことをテーマに研究を進めています。吉田は、音声データをテキスト化し、キーワード抽出により要約。要約によってポイント抽出されたデータを分析することで、例えば、問い合わせの削減による社員の生産性向上や顧客満足度の向上に繋がるのではないか、と話しました。

このセッションでは、AmzonConnectを使用した音声データの取得から、ポイント抽出までの取組みについて紹介しました。

問い合わせをAIを活用して二次利用

吉田は、研究テーマにおける活用事例として「社内の問い合わせ窓口の自動化」と「テキストからのポイント抽出」の2つを解説した後、慶弔関連で問い合わせのあった音声データをサンプルとして使用した、テキスト化とポイント抽出のデモを紹介しました。

テキスト化とポイント抽出のデモ

デモでは、録音された音声データをテキスト変換サービスを利用してテキスト化していますが、クラウドサービスの代表的な3社で比較テストを実施した結果なども紹介しました。また、ポイント抽出の検証についても紹介、期待した抽出ポイントと要約エンジンを用いた要約のパターンを示した後、会話の音声とレポートなど記事ベースの文章の要約精度の違いについても紹介し、これらの成果を基に、「今後はポイント抽出のAPIのチューニングとともに、自動でのチャットボットや音声分析APIへの取り込みを進めていく」と今後の抱負を語り、セッションを終了しました。

木村仁史
倉庫管理リノベーションを紹介した木村仁史

3つのセッション終了後に、当社のエンタープライズ事業本部 エンタープライズ開発一部 主事の木村仁史から、当社の事業である倉庫管理リノベーションについて簡単にご紹介させていただきました。

EC企業では、商品や色、数量などが注文したものと異なるトラブルがきっかけで顧客満足度の低下につながることが少なくありません。木村は、「クレームや問い合わせの原因は現場に潜んでおり、多くのコンタクトセンターではVOCの共有ができていないため、課題が伝わらず改善や具体的な対策に繋がっていない」と話しました。こうした課題を解決する当社の倉庫管理リノベーションについて、現場のヒアリング、業務プロセス診断、VOCの診断などからの課題抽出と改善提案を行うこと、長年の経験と豊富な業務知識を誇ることなどを説明し、本日の講演を終了しました。

システムズの倉庫管理リノベーションサービス

セミナー終了後には、Amazon Connectで蓄積した情報の利活用や、機能や料金に関する質問が受講者から寄せられました。当社では、今後も引き続き、企業が関心が寄せているテーマでWebセミナーを開催していきます。多くの方々のご参加をお待ちしております。

中本周志   セミナー配信の様子
司会・進行を務めた当社の中本周志   セミナー配信の様子

プログラム

14:15 入室開始
14:30〜14:45 オープニング:主催者挨拶/セミナーレジュメ紹介/会社紹介
14:45〜15:00

セッション1:

「クラウドで電話窓口業務がここまで変わる」Amazon Connectの解説
~ クラウドのメリットを活かし、低コストでスピーディなコンタクトセンター構築を実現 ~

本セッションでは、クラウドベースのコンタクトセンターを簡単に構築できるサービス「Amazon Connect」の概要と導入メリット等についてご説明します。

  • 初期投資なく短期間で簡単構築可能な迅速性
  • ユーザ独自のカスタマイズ可能な柔軟性
  • AWSの様々なサービスと連携可能な拡張性

株式会社システムズ
エンタープライズ事業本部 エンタープライズ開発2部
部長 吉田 昌樹

15:00〜15:20

セッション2:

60 代の嘱託パート社員がConnect で支店の電話応答システムを構築
~ Connect の導入で、支店の電話をなくし、業務の効率化と顧客満足向上を同時実現 ~

本セッションでは、元琉球銀行 営業統括部 ITチャネル戦略室の喜納兼次郎様をお招きし、琉球銀行様のAmazon Connect導入時に、専門知識のないユーザーでもAmazon Connectのグラフィカルインターフェイスを使って簡単・短期間で電話応答システムを構築できた事例を紹介していただきます。

  • 60代の嘱託パート社員がゼロからAWS を学習して作った電話応答システムを解説
  • Amazon Connect の採用を決定し、わずか2週間で環境を構築できた迅速性 等
  • 導入効果をわかりやすく説明

元 株式会社琉球銀行 営業統括部 ITチャネル戦略室
喜納 兼次郎 氏

15:20〜15:35

セッション3:

AwsConnectをベースとした活用事例
~ Amazon Connectをベースに様々なサービスと連携することで業務の効率化を実現 ~

本セッションでは、Amazon Connectと他のAWSサービスを組み合わせることで拡がる電話コンタクト業務の省力化とサービス向上を実現できる仕組みの一例として、音声をテキスト化するデモなどをご覧いただきます。

  • 社内での問合せをConnect化することで社員満足度向上に寄与
  • 音声データをテキスト化(要約化)することで情報共有の効率化

株式会社システムズ
エンタープライズ事業本部 エンタープライズ開発2部
部長 吉田 昌樹

15:35〜15:45 セッション終了/質疑応答/クロージング(注:質疑の数次第で早めに終了もあります。)

■セミナーに関するお問い合わせ
株式会社システムズ ビジネスイノベーション本部 セミナー事務局 (システムズのホームページはこちら→)
TEL 03-3493-0032(ダイヤルイン)
受付時間 9:00〜17:45(土・日・祝日を除く)
FAX 03-3493-2033(24時間受付)