「AWSクラウドマイグレーションセミナー」を開催
~ AWS Japanのソリューションアーキテクトとシステムズの
マイグレーションエバンジェリストが解説する、オンプレシステム移行の道筋 ~
システムズは、12月9日(木)に、「AWSクラウドマイグレーションセミナー ~ AWS Japanのソリューションアーキテクトとシステムズのマイグレーションエバンジェリストが解説する、オンプレシステム移行の道筋 ~」を開催しました。
システムズには、レガシー化が進むオンプレミスの社内システムのクラウド移行に関するお客様からのお問い合わせやご相談が増えています。今回のWebセミナーは、AWSへのオンプレシステムのクラウド移行をテーマに、AWS Japanのソリューションアーキテクトとマイグレーションの専門家であるシステムズが、「AWSへの移行・活用」について解説したものです。これまでにない多くの受講申し込みを頂戴し、この場を借りてお礼申し上げます。
当社の板倉利幸
セッション開始に先立って、当社のビジネスプロモーション部部長 マイグレーション エバンジェリストの板倉利幸から、50年の伝統を誇る当社の特色や事業領域について紹介させていただきました。約25年の実績を持つマイグレーション事業の紹介では、オフコンから汎用機、オープン系、クラウド移行といったニーズの変遷について触れ、最近のAWSのクラウド環境への移行ニーズの増加についても強調しました。
ここで、本日の受講者を対象にリアルタイムアンケートを実施しました。本セミナーへの申し込みの動機について訊ねたところ、「オンプレミスのクラウド移行の進め方を知りたかったから」、「クラウドへのマイグレ―ション事例に興味があったから」、「AWS Japanのアーキテクトのセッションを聴講したかったから」といった回答が上位を占めました。
●セッション1 : AWS Japan
アマゾンウェブサービスジャパンの
塩飽 展弘 氏
最初のセッションは、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 パートナーアライアンス統括本部 テクニカルイネーブルメント部 パートナーソリューションアーキテクトの塩飽展弘氏を講師にお招きして、「AWS活用のメリットとクラウドへのマイグレーションの道筋」という演題でお話しいただきました。
パートナー企業の技術支援を担当している塩飽氏は、まずAmazonグループのビジョンとAmazonのビジネスモデルを紹介。「お客様体験がより良いものであることが重要だ」として、顧客体験の向上と組織としての成長との関わりを強調しました。また、成長によって生まれるスケールメリットにより、これまで109回に及ぶ値下げを行うなどにより、低価格を実現してきました。
こうしたビジネスモデルに基づき、必要なときに必要なだけ低価格でITリソースを提供するクラウドを提供しているとし、200を超えるサービスを提供し日本で数十万、世界で数百万以上の顧客を持つAWS活用のメリットについて説明しました。
続いて、「AWSへのマイグレーション」というテーマに移り、クラウド移行はさまざまな検討の機会があり、多くの企業で常に直面している問題であると前置きし、(1)クラウドネイティブ、(2) リフト&シフトによるクラウド最適化の2つの道のりがある、と話しました。また、クラウドジャーニーにおけるステージについて触れ、小さく試しにAWSを利用してみて知見を貯めていく最初のステージ、基礎固めをしながら小さな成功を積み重ね、クラウド推進のための組織や環境整備を進めていくステージ、全社的な活用による戦略的活用が見えてくるステージ、そして、クラウドを最大に活用しビジネス効果を最大化するステージと、「なぜクラウドなのか」から「なぜクラウドではないのか」の段階までを分かりやすく解説しました。
この後、AWSの移行方式(移行戦略)として、リロケート、リホストなど“7R”について解説、その中で、リプラットフォームを実現するためのAWSのデータベースサービスを紹介しました。これらのサービスは、マネージドサービスであり、オンプレミスと比較して、多くの煩雑なタスクをから解放されることで、企業が本来専念すべき役割に集中できるメリットを強調しました。また、「Amazon RDS」、「Amazon Aurora」については、機能と特長についても詳しく説明を加えました。
最後に、AWSのマイグレーション関連サービスについても説明しました。インベントリ収集から仮想マシン移行、データベース移行、データ移行支援など多彩なサービスがありますが、ここでは、「AWS Database Migration Service (DMS)」と「AWS Schema Conversion Tool (SCT)」について概要を紹介しました。
結びの言葉として塩飽氏は、AWS活用ではAWSのビジネスモデルとクラウドの特徴を踏まえた戦略的なアプローチが求められるが、まず試してみる、というのも戦略の1つだ、と話しました。また、クラウド移行には段階がある。技術面だけでなく文化的側面も重要だ、また、システム移行の"7R"から最適な方式を選択し、AWSサービスやパートナーの力を活用することが大切だ、としてセッションを終了しました。
●セッション2: システムズ
後半は、「レガシーアプリから商用DBまでAWSへのクラウドマイグレーション ~マイグレーションのプロによる現実的クラウド移行を解説~」というテーマで、当社の板倉が講演を行いました。
まず、板倉は、新型コロナの影響ででビジネスを取り巻く環境も働き方が変化してきたことについて触れ、「これからは物理的制約にとらわれない柔軟な働き方と新たな価値の創造が求められる」と話しました。
また、情報システム部門の役割の変化についても言及し、「変化に強い環境を構築する上でクラウド活用は必須となっているが、お客様からは、クラウド移行したいが、試算するとコストが高い、運用の手間が変わらないという声も聞かれる」と話しました。
ここで本日の受講者にリアルタイムアンケートを取ったところ、「クラウドサービスはまだ活用できていない」38%、「一部、クラウドサービスを活用している」50%、「基幹システムも含め全社的にクラウドサービスを活用している」が13%という結果になりました。これを受けた板倉は、考えられる原因として、(1) オンプレの感覚(延長)で検討している、(2) マネージドサービスの活用検討ができていない、の2点を挙げました。
「コストが高い」という声の陥りやすいポイントとして、オンプレと同じスペックで利用していたり、サーバーの利用形態に合わせた購入をしていないのではないか、と指摘しました。また、「運用の手間が変わらない」といった声に対しては、サーバーを単に移行しただけではなく、AWSマネージドサービスを組み合わせて活用することで運用コストを削減することが大切だ、と話しました。新たにDBサーバを構築し運用する場合について、オンプレミス、仮想サーバ+DBかマネージドデータベースの違いを解説、また費用比較についても触れました。
もう1つ、「昔から使っているシステムが環境依存して移行できない」というお客様の声を紹介した板倉は、「レガシーシステムがDXの足かせになっている」とし、受講者のレガシーシステムの状況について、再度アンケートを取りました。「レガシーシステムが存在する」が63%、見直しに着手中が31%という結果となりました。
これを受けて板倉は、経済産業省のDXレポートのポイントを紹介した後、現状の業務の課題やIT資産を整理し、使われ方を含めて可視化することの重要性、ならびに、経営者が立案したIIT戦略ロードマップに従って、新規サービス構築か既存システム活用かといった方向性を決定し、DX実践に繋いでいくIT改革の道のりについて解説しました。
この後、クラウド移行の最新動向を紹介しました。従来のようなC/Sの最新環境への移行から、今ではクラウド化が主流になり、DBのクラウド化、アプリのクラウド配置、アプリのWeb化などが進められている中、DBマイグレーションとVBマイグレーションの事例を紹介しました。最後に、AWSの移行手法についても触れて、本日のセッションを終了しました。
当社では、今後も引き続き、こうした企業のシステム部門担当者などが関心を寄せている話題をテーマにしたWebセミナーを開催していきます。皆様のご参加をお待ちしております。
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セミナー配信の様子 |
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