キーウェアソリューションズ共同セミナー
『DX推進を阻む課題とその対応策の示唆』を開催
~ キーワードは、レガシー刷新と内製化!? ~
システムズは、7月26日(火)に、キーウェアソリューションズ株式会社との共催で、Webセミナー『DX推進を阻む課題とその対応策の示唆 〜キーワードは、レガシー刷新と内製化!?〜 』を開催しました。
セミナーは3つのセッションからなり、第1部では、システムズのマイグレーション エバンジェリストである板倉利幸と、キーウェアソリューションズのカスタマーサクセス本部 シニアコンサルタントである加納央和氏の対談が行われました。続く第2部では、システムズの板倉利幸が「DX時代のマイグレーション」について説明。第3部ではキーウェアソリューションズのカスタマーサクセス本部 コンサルタント 坂口 剛氏による「AI-OCR×RPAで実現する効率化手法」のデモンストレーションが行われました。
●セッション1 DX推進を阻む課題とその対応策の示唆〜キーワードは、レガシー刷新と内製化!?
対談中のキーウェアソリューションズ 加納氏と当社の板倉
創業から50年を超える老舗 IT 企業である両社。セミナーを共催した背景として「歴史が長いということは相応のノウハウを持っていることであり、顧客に多角的な提案ができるという強みが共通点」、「両社の強みを活かすことが顧客へのスピーディーで実りある提案になる」という説明がありました。
「“レガシー資産が障害となってなかなかDX に着手できない”という声が顧客から上がっている」というキーウェアソリューションズの加納氏に対し、「“マイグレーションの後の具体的な提案がほしい”という要求がある」とシステムズの板倉も応じます。
・本来ITにかける予算は未来への投資であるべきだが、日本ではITはコストだと捉えられている(加納氏)
・「2025年の崖」が話題になっても決断を先送りするのは、(顧客が)自分たちの現在地が分かっていないから。将来どうありたいのか、方向性が見えていないことも理由では?(加納氏)
・“マイグレーションを導入しても使い勝手を変えたくない”、“新しいOSで動けばそれで良い”という声が大きい。経営戦略と結びついた未来のイメージがない(板倉)
・コスト意識の裏返しなのか、本当にどうしようもなくなってからマイグレーションを依頼する会社様もある(板倉)
などDXに二の足を踏む企業に厳しい声が飛び出しつつも、
「“自分たちの現在地を知る”ということで、業務見える化サービスのご案内をさせていただければ」と加納氏が提案すると、「そこを前段階とすることでマイグレーションの効果が高まり、後に続く改革への意識向上が高まりますね」と坂倉が応じました。
脱アナログ、過去の遺産脱却、将来的な意識向上、文化の醸成などいくつかのキーワードの提示と共に第2セッションへつなぎました。
●セッション2 DX化の重要課題!複雑化したレガシーシステムの見直しは進んでいますか?〜DX時代のマイグレーション徹底解説〜
セッション2を担当したシステムズの板倉利幸
2018年に発表された経済産業省の DX レポートでも「古くなったシステムの見直しが重要」とされたためか、システム刷新の相談が増えている、と冒頭で触れた坂倉。「レガシー資産は企業の必要に応じて改修が積み重ねられてきた一方、属人的でブラックボックス化も横行している。維持管理には人材コストが掛かり、技術的負債も大きい」と指摘しました。
その一方、「これまで積み上げてきたデータには価値がある。既存のシステムの活用がテーマ」とも説明。そのためにやるべきことがシステム刷新の三つの取り組みです。
1. 全体像の把握
2. 既存のシステムのスリム化(システムの中で使われていないプログラムの廃棄、削減)
3. システム刷新
後半ではデータベースのみならず、アプリのクラウド化も進んでいるということで、その説明が行われました。
「DBサーバのクラウド化で運用効率を上げることが可能になる。さらにサーバの監視を自動化することで、自分たちの時間をDX 化に充てることが出来る」と坂倉はそのメリットを挙げました。さらに、近年は富士通ホストをAWSに移行する支援サービスにも問い合わせが増えていると言い、改めてクラウド人気を裏付けました。最後に、古くから日本の産業を支えてきた COBOL、VB、JAVA など枯れた技術のナレッジ継承コミュニティとして、「レガシー侍」の紹介でセッションを締めくくりました。
●セッション3 デジタル時代の業務自動化〜DXへの第一歩とAI-OCR×RPAで実現する効率化手法〜
セッション3の講師を務めたキーウェアソリューションズの坂口 剛氏
3つめのセッションは、キーウェアソリューションズ株式会社カスタマーサクセス 本部 コンサルタントの坂口 剛氏が講師を務めました。
「日々の単純な反復作業に気持ちがとられていると、改革検討を考える心の余裕が生まれない」という坂口氏。まず大切なのは時間的、気持ち的な余裕をつくること。「本格的なDXを進めるのはその後で構わない」という話から、DX推進・デジタル化推進の初めの一歩として、AI-OCRの「Key-Rex」とRPAの「Robosol」のデモンストレーションが行われました。
インストール不要の AI-OCR である「Key-Rex」の動作には、まず読み取り範囲の指定が必要となります。指定はマウスカーソルで読みとりたい範囲をドラッグし、アクションを設定するだけと簡便。その上、チェックボックスや選択肢の丸囲みも読み取り可能と高性能です。手書き文字も自動で読み取ってくれますが、難読箇所については AI が赤いバーで示してくれるなど目視で確認する際に有用な機能が備わっています。総じて日頃の操作と同じフィーリングで自動処理を設定していくことが可能です。
専門知識不要の「画像認識型 RPA」である「Robosol」の特徴として、
1. イメージのままロボット(自動化プログラム)を作ることができる
2. トライ&エラーが容易にできる
の2点が挙げられます。
自動化の手順は「ロボットにさせることを確定」「操作の対象を選択」という2ステップで完結。これを繰り返せば一連の工程が設定できます。まさに、「現場で業務に当たっている社員」にも使いこなせる製品だと言えるでしょう。
坂口氏は、「重要なのはAI-OCR や RPA を使いこなすことではありません。前段階として行う業務の棚卸が最重要です」と語りました。「どういう形で省力化・効率化できるか?」、「その過程で顕在化した業務課題をどう解消するか?」を解決し、業務改善することが大切です。「そうしたことを包括的に考える組織横断型チームの立ち上げをご支援することも、私たちの仕事です」と坂口氏。業務改善の初期の段階からサポート可能なのが、キーウェアソリューションズの強みでもあります。
「ローコードやノーコード、システム間のデータ連携(EAI)ツールなど多岐にわたるツールを紹介しています。システムズと弊社コンサルタント一同、腕まくりしてお待ちしております」とユーモラスな一言で説明を終えました。
参加者から積極的な質問も寄せられ、会は盛況のうちに終了しました。
当社では、定例セミナーで、マイグレーションをはじめとした情報システム部門の担当者の関心の高いテーマを取り上げています。9月29日にはOracle運用に関するセミナーを開催予定です。オンラインで全国どこからでも参加でき受講は無料。お気軽にご参加ください。
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セミナー配信の様子 |
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